12日の夜、ロンドンから無事に帰国しました。
5日ぶりの我が家がすごく懐かしかったです。
何から書いたらいいのかなあ・・・
って悩むくらい、いろいろ心に動きがありました。
こんなに涙した旅行はありませんでした。
実は今、これを書きながら思い出して泣いてます。
でも今の涙はなんで泣けているのか、実はよくわかりません。
あまりにいろいろ思うところがありすぎて・・・

パラリンピックのマラソンで副島さんが4位だったことは
本当に悔しかったし、
「畜生!」と言ってうなだれている彼の
背中を思い出すと今でも胸が苦しくなります。
それを見ている応援団の表情も
どう表していいかわかりません。
でも涙したのはそれだけではなく
副島さんが途中、接触事故で最後尾なったけど
怒濤の追い上げで1位までなった時は
目に涙をためてみんなと抱き合いながら喜びました。
他の遅れた選手に向けられる温かい声援も
本当に心を震わせられました。
テレビとかでは伝わらない、そこに行った者しかわからない
空気感ってあるんだなってあらためて思いました。
ほんとは他にも涙ポイントはありましたが
あとは心にとどめておきます。
出発前に友人から
「今回のロンドンがなにか作品作りのヒントになるといいね」
って言われました。
町並みは美しく、本当に感動しました。
でも私が惹き付けられたのは地下鉄やバスで見た
いろんな人種の人々でした。
日本人とは違う、その容姿に目が釘付けでした。
子供の横顔、おじいさんの優しい目、黒人女性の美しいドレッド
一日中、地下鉄の中で彼らをスケッチし、
これらをなんらかのカタチにしてみたい
衝動にかられました。
切り絵をはじめて2年以降、
ある理由から人間の切り絵をほとんど作らなくなりました。
今回の旅行で人間をまた切り絵でやってみたいなって思いました。
ぜひ、またロンドン、または他の国に行って
人間スケッチをしてみたいって思いました。
今回の旅行では
マラソン前日に副島さんの奥さんの希望で
パワースポットで有名なグラストンバリーというところに行きました。
私はぜんぜん知らない場所だったので
一緒にいく2人についていきました。
電車とバスを乗り継いで片道4時間くらいかかりました。
丘の上に古い聖堂がたっている場所でした。


360度景色が一望できる美しい丘でした。

聖杯が沈められているという泉にもいきました。
この二ケ所ともすばらしいところでした。
副島さんの奥さんが
副島選手のことを必死に祈っている姿をみて
メダルをとれることを切に願いました。
自分で驚いたのですが
このパアースポットに着いてしばらくしたら
私は屋久島が恋しくなりました。
ここまで来て「なんで?」って感じなんですが
本当に屋久島の森の中が恋しくて恋しくてたまりませんでした。
恋人じゃないけど
ああ、私は屋久島が好きなんだなって
ちょっとあきれた感じで内心思っていました。
こんな遠くの地で屋久島に思いを馳せるなんて夢にも思いませんでした。
マラソン競技が終了したあと
私の心の中でスイッチが入りました。
そう、今度は自分の走る番だと。
澄み渡るロンドンの青空に深呼吸して
自分の新たなスタートを切った瞬間を感じました。
あと2ヶ月ちょっとで個展が始まります。
いろんな思いを心に入れて帰ってきたので
今度はそれを放出しながら自分の作品を
作っていきたいと思います。
パラリンピックのように勝ち負けはありませんが
自分に悔いが残らないよう全力でいきたいと思います。
副島夫妻には今回の大切な経験をさせていただき
本当に感謝しています。
このお二人と引き合わせていただいた村尾さん、
ほんとうにありがとうございました。
私がパラリンピックに応援に行くということで
まわりの人たちが少なくとも
パラリンピックや障がい者競技に興味を
持ってもらえるきっかけになりました。
そしてロンドンでお会いした副島さん応援団のみなさん、
楽しく、そして大事な思い出をありがとうございます。
また、みんなで会えるときを楽しみにしています。
これらすべての人に引き合わせるきっかけになった
切り絵にも感謝しています。
その感謝の気持ちを12月の個展で表せたらなと思っています!!
posted by kaoru at 01:11
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日記